1930年代に活躍した伝説的ブルーズマン、ロバート・ジョンソン。
「悪魔に魂を売り、そのテクニックを身につけた」と噂されるほど優れたミュージシャンです。
若くして亡くなったため、彼の演奏はわずか29曲しか残されていません。にもかかわらず伝説とまで言われるんですから、彼の演奏がいかに素晴らしかったか忍ばれますね。
僕が初めて聞いたときの印象は「どうやって演奏してるのか解らない」でした。
一人でギターを弾きながら歌っているはずなのに、そう聞こえない。リズムも歌い回しも複雑で、なんとも真似ができない独特の音楽。
そう感じました。
彼は私生活も伝説的だったようです。亡くなった原因は定かではありませんが、一説によると人妻との不倫の末、不倫相手の旦那に毒入りウイスキーを飲まされたんだとか・・・。
悪魔にもらったテクニックの噂やその死因など、謎の多い男です。
ところで、彼の作品で”Sweet Home Chicago“という曲があります。
数々のミュージシャンによって演奏され続けているスタンダード・ナンバーで、あのバラク・オバマ大統領も2012年にこの曲で歌声を披露したことがあります。
その“Sweet Home Chicago”ですが、実は現在歌われている歌詞と、ロバート・ジョンソンが残した録音では歌詞が異なります。
原曲では「カリフォルニアへ帰ろう。我がシカゴへ。」と歌われてます。
シカゴってカリフォルニア州だっけ?・・・もちろんシカゴはイリノイ州の大都市です。イリノイ州で政治家としてのキャリアをスタートさせたからこそ、オバマ大統領もこの曲を歌ったんですから。
ちなみに現在この曲が歌われるときは、
「あの古く変わらぬ場所、我がシカゴへ帰ろう」
と歌われることがほとんど。これなら意味は通ります。
でもそれでいいのだろうか・・・?なにか意味があるんじゃないだろうか?
というわけで、この「カリフォルニアのシカゴ」には様々な解釈があります。
・カリフォルニアには「ポート・シカゴ」という町があるが(実際に存在します)、その町の事だ。
・カリフォルニアはゴールドラッシュでいう「夢の場所」。転じてあこがれの場所や恋しい場所を隠語的に「カリフォルニア」と呼ぶ。
・わざと地名を取り違える事で、ちゃんと教育を受けられない黒人の悲哀を表現した
・ただ単にうっかり間違えた
などなど・・・
ちなみにあのエリック・クラプトンは原曲どおりに歌っています!
僕もオリジナルに忠実な演奏が好みです。
なかなか面白いと思いませんか??
と言う訳であなたのプレイリストに“Sweet Home Chicago”を追加してみませんか?
カーステレオで流れた時にすかさずこのお話をして助手席の彼女を感心させましょう!
ちなみにこの曲、続きの歌詞はなぜか足し算を歌いはじめます(マジです)。
実際に聞いてみて下さいね!!