鎌倉で出会ったお香屋さん。
鬼頭天薫堂には実にさまざまなお香がラインナップされてます。
白檀や沈香、伽羅の香木。
いわゆるお仏壇やお墓参りの時のお線香。
インセンスとして使う香木香。
置いておくだけで香る香り袋なんてのもあります。
形も種類もいろいろです。どれにして良いか迷うほどなので、少しだけ入って優しい価格の「こころみ香」というのが売ってます。
僕はその「こころみ香」の「沈香」にやられました。
10本入りで¥800くらいだったと思います。これはスティックタイプの香木香。お線香なんですが沈香を使った香りを楽しむタイプのお香です。
色は濃い紫色、長さは6〜7センチくらいでしょうか。
これがなんともイイいんですよ!その香りのなかにいると、軽く目眩いを感じてしまうほどのトリップ感に見舞われます。
ファンタジーというか、非現実な空間になるんです。ヤバいです。
キッチンテーブルのすぐ隣に父の遺影があってそこで焚くんですが、椅子に座って香りに集中すれば瞑想状態に突入できます。
香りは記憶と密接な関係にあるそうですね。そのときの情景はそのときの香りとともに脳に刻まれるとか。
土の香りは夏休みの田舎の匂い、ストーブの燃える匂いはお正月。
しかしお香の複雑な香りは経験した事のない記憶を追体験させてくれます。だからこそ非日常、非現実が味わえるんじゃないかな?
もしかしたら、遠い遠い記憶にある香りなのかもしれませんが…。
香りが記憶やイメージと結びついているなら、同じお香を焚いても人それぞれな印象があるはずでして、香りは同じでもそれぞれ違った世界が生まれるわけです。
誰とも共有しえない、自分だけの世界!
これってすごーく贅沢な事なんじゃないかと思います。
お香が香っている時間も絶妙でして、香水なんかの強烈な香りとは違って焚きしめたお香の香りはすぐに薄れて行きます。ほのかな残り香はあってもやがて消えていきます。
儚い!尊い!
とくに渦巻き型のお香は折って使う事で燃焼時間、つまり香りで空間を演出する時間を調節することができます。なのでお茶会に使われる事が多いそうですが、限られた空間で限られた時間のおもてなしにはピッタリですね。
茶道ほどではなくても、日常生活のなかで上手にお香を使いこなせれば素敵だと思います。
気軽に友達を呼んで飲み会するにも、いいお酒といい肴、そしていい香りでもって出迎えるなんてシャレてるじゃありませんか!
まだ誰も出迎えたことないけどね!
お香立ても色々あって楽しいです。僕は桜の柄のお香立てを使ってましたが、どうしても汚れてしまうので新調しました。
そんなに高価じゃなくてもカワいいのがたくさんあるんで、それを選んだりしてるのもムフフです。ムフフ。
<2018年7月12日追記>
上記で紹介した「こころみ香」ですが、残念な事にラインナップからは消えてしまいました。
お店に訪ねてみた所、製造が終わったので…。とのことでした。
在庫があるうちは販売するそうです。ただ店頭には並んでいないので、直接聞いてみる必要があります!
僕としては初めて感動したお香だったので残念ですが…。
ちなみにこの間、香木香シリーズの「雪ノ下」を買ってみました。
シンプルながら奥の深い香りです。例えるならば古い歴史のある建物、しかし人が暮らしている由緒正しい館。
説明難しいな…。